近江 朝美 氏 近江 朝美 氏

─ まずは相続支援の勉強からスタート

  最初は日管協の相続支援コンサルタント講習案内で知りました。相続の勉強をしたいと思っていましたが、当時は北海道で講習もなく、東京まで毎月通いました。大変ではありましたが勉強がすごく楽しくて、他の受講生のみなさんもすごく精力的で刺激を受けました。どの資格も、私は立場的に、最初にまず自分がとって他の社員につなげるという流れにしています。宅建から始まり、普通の主婦でしたが、主人が起業したあたりからスタートして、日管協に入会させていただき、色々な勉強をさせていただく中で、この講習もまず行ってみようということで。実際は田舎なので、そこまで相続税の対象になるオーナーは多くはないのですが、ご質問を受けた時に、ある程度答えられれば、というところからのスタートでした。
 たまたま古くからごひいきにしていただいているご高齢のオーナーが、遺言書を作りたいので主人と二人で立会人になってほしいと言われ、初めての経験でしたので緊張しながらもお受けしました。立会人にはなりましたが、揉めないように遺言を書かれたにもかかわらず、複雑な家族構成で、その後に揉めに揉めて、3年がかりでようやく話がつきそうだという報告を受けています。このようなことがきっかけで、もっと学ばなければいけないと思い、上級講習に取り組もうと決意しました。その後、社員にも一般講習を受講させて、現在に至っています。

─ 社内の変化

  今では、誰かが亡くなったとか、「相続」という活字に対して意識するようになりました。生命保険等、色々な情報が送られてきますが、そういうことに過敏になったというか、もっと学びたいという気持ちになりました。
 ただ事例、実務というのがあまりないのが正直なところです。3,000万円プラス法定相続人の数となると、土地が1坪10万円するところがほとんどないような町なので…。そんな中にも何人か対象となる方もいるので、法人化した方がいいのかとか相談されたりはします。税理士の先生の講義の時に、何戸以上あったら法人化の方がいいというお話をいただきまして、その時学んだことが活かせました。
 勉強ができないわけではないですが、地元では残念ながら学ぶ機会がないので、日管協のような団体などで推奨していただけるようなものから当社に合うものを選び、学んでいます。
 30名規模の会社ですが、私も含め、相続支援コンサルタント資格を5名が取得しました。弊社は資格の取得は、会社のためにも自分のためにも、業務にも役に立つので積極的にやらせています。

─ 今後の展開

  弊社社屋に50名ほどが入るセミナールームを作りましたので、今後はセミナー開催を視野に入れていきたいと考えています。ただやれば良いものではなく、内容がしっかりしなくてはいけないので、さらに勉強をして中身をきちんとお伝えできるものにしていきたいですね。自分自身にとっても、会社にとっても、良い結果をもたらすと信じて進みます。

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