高橋 大貴 氏 高橋 大貴 氏

 三好不動産が、これから不動産オーナーを守り、不動産オーナーのブレーンという存在になるためには、不動産会社が不動産しか分からないのはダメだということです。
 弊社は「超・不動産」を提唱していますが、この不動産を超えて行こうという取組みをしたことがきっかけです。オーナーさんが誰に判断を仰ぐかというと、ある人は税理士、銀行と色々おられると思いますが、不動産会社がそういう立場になっていかないといけないのです。
 そうなっていくためには、税金や法律の話もできないといけない。今、オーナーさんが一番お困りの法律問題は何かというと、相続問題ではないかと思います。
 不動産会社は相続支援をやるべきです。

 不動産というのは不動産業の一つに過ぎない。不動産だけ極めたところで、オーナーさんの悩みのうちの、不動産だけしか解決できないわけです。オーナーさんを総合的に守っていくためには、銀行がする話も理解できる、税理士がする話も理解できる、弁護士がする話も理解できる、それが出来なくて、何を持って不動産会社なのかと強く思うようになりました。

 オーナーさんから、不動産以外の相談は不動産会社には中々来ません。セミナーの実施など積み重ねていくうちに、いろいろな質問や相談が来るようになりました。
 もしかしたら良い知恵があるんじゃないか、聞いてみようということが段々と増えてきました。
 税理士や司法書士より身近な存在になっていると感じる機会が段々増えていき、私自身のやりがいも感じています。


─ 相続支援コンサルタント講習について

 「相続支援コンサルタント講習」での専門家等の先生のお話は役に立ちましたし、心に残っています。「上級相続支援コンサルタント講習」では実践的なワークがありましたので実務に非常に役立ちました。
 勉強をする前は、士業の先生はエラいというイメージがありましたが、勉強をして自分自身の知識が深まっていくうちに、あくまで専門医であって細かいところまではカバーできておらず、かかりつけ医にはなれないのだと思うようになりました。専門家の方々との役割分担が頭の中ではっきりし、それさえ整理できれば、専門家と対等に話ができますし、専門家とギブ&テイクの関係になっていく上で、自分のより処になっていきました。
 実際にオーナーさんとお話する際に名刺に「相続支援コンサルタント」の記載があると信頼感を感じていただけますし、自分の中で確固たる自信が出てきます。しっかり対応できるようになれば、さらにオーナーさんの評価も高まっていくのではないでしょうか。そういった意味ではこの講習を受けて、色々なことがプラスになっています。


─ 相談事例

 相続の勉強をしていくと、税金、民法、お客様の持っている有価証券も分からないといけません。提案の幅が広がればおのずとそういう相談が来ます。
 お母さんの遺言の件で相談に来たお客様が、その後、ご本人の生命保険、ご自宅の火災保険、自動車保険、ご本人の投資の相談、最終的には家族信託と、ありとあらゆるご相談をいただいて、一つひとつ対応していっています。そういう依頼が弊社に来る様になったのは、驚きであり、やりがいです。
 不動産会社の相続支援コンサルタントだから、相続と不動産の相談しか来ないのかというと、そうではないのです。


─ 心の感情の話に取り組む

 弊社に相談の来られるお客様は、相続する人と相続される人に分かれています。
 多いのは相続する側の人です。
 相続する側の人で一番多いのは、「喧嘩しないでほしい」という願いです。これが一番多い。もう一つは節税です。節税の話になると、どうしてもお金の「勘定」の話になりますが、「喧嘩しないでほしい」というのは心の「感情」の話です。相続の話でやりがいがあるのは、心の「感情」の部分です。
 本業の管理業務担当が、例えば弊社がオーナーさんの家族関係を引き出しなさい、どんな財産を持っているか、調べておきなさい、オーナーさんの背景を知りなさい、当然、経営者側から指示されても、それを聞くのは大変です。
 相続という切り口でいくと、それを把握しないと提案が始まりません。情報を収集することができ、その方の想いを聞くことができます。相続支援業務をしていれば、その方のお悩みを把握できますので、そういった意味でも関係性を深めやすいわけです。
 

─ 相続支援の必要性

 例えば、相続支援コンサルタントになった売買営業部の人間が、売買の知識は当たり前として、プラスして相続の知識を持つと、私達の部署への相談の仕方も全く以前と変わってきてしまいます。こういう物件を紹介しようと思うが、相続税的に問題ないかという話が上がってきて、総合的に見ましょうということになる。そういう質問が上がってくるだけでも相続支援コンサルタントを持った人間は変わったなと思います。
 また、オーナーサービス課から相談があった時にも、知識がなければ、私どもの部署には繋げません。知識のない人間は相談すら上げられない。それに対し、相続支援の勉強をした人間は、もしかしたらこうなんじゃないかという質問をあげることができるのです。
 まだまだ相続支援業務は不動産会社の本業ではないと感じる人は多いと思います。保険なんて不動産会社がやるべきではないと思っている人も多いと思います。しかし、勉強して、初めて実感して、広がりを感じていくのですから、社内的にもっと増やしていきたい。相続支援業務は漢方薬みたいなもので、社内に相続支援コンサルタントを入れたからといって、売上がドーンと上がるわけではありません。時間がかかります。
 なぜ、相続支援コンサルタントが必要なのかというと、不動産業が不動産だけではお客様をつなぎとめられない時代になっているのです。税理士、地銀、信託、みなお客様の囲い込みに必死です。そういうところがオーナーさんのブレーンになってしまうと、不動産会社には不動産の話しか来ない。長い目で見て、お客様を囲い込むためのツールなんです。
 私が今心がけているのは、オーナーさんのところにはなるべく行かないということです。オーナーさんから来て頂く。どの様にして、オーナーさんに弊社に足を運んでもらって、良かったと思ってもらうか日々勉強です。

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